nomina concept

世の中にタブブラウザなんていっぱいあるのに、どうしてわざわざ新しいのを造るのか。
Mozillaエンジンを利用しているかぎり、FirefoxSeamonkeyに勝てるはずなどないというのに。
Mozillaはあれでなかなか美しい実装なのです。


マルチレンダリングエンジン…なんて言ってる人もいるけど、
そもそもそれにどんな意味があるというのでしょうか。
たしかにWindows上でKHTMLエンジン(あれをApple WebKitとか呼ぶ馬鹿は死ね)が動くというのは、
中の人の萌えには合致するのかもしれません。
しかし、そもそもマルチレンダリングエンジンなんて、
互換性の維持以上のどんな意味があるというの?


8bitで月までいけるというのに、時代は三年前から64bit、今買える未来、
でもマウスのボタンが増えたぐらいで、インターフェースは20年間殆ど進歩がないのです。
タブブラウザなんていうのはむしろ、ウインドウという名前にケンカを売ってるのではないだろうか。
あなたはどうしてタイル表示もできるウインドウを同じところに積み重ねるの?
そして、どうしてウインドウの本家本元までそれに追随してしまうの?
そもそも、どうしてFirefoxは複数起動を奨励しないの?


もしWebアプリが今後数年間の流行であるなら、こんな形式は不便極まりないものであるはず。
同じような、普通のタブブラウザが世の中にあふれているのも、
やっぱりウェブブラウザを造るのがたいへんだからなのです。
現在使われているうちで、営利団体が一切かまずに造られたレンダリングエンジンなんて存在するのでしょうか。


べつにMozillaである必要はないのです。
Trident(IEの中の人です)だってCOMコンポーネントの形で再利用が可能になっているし、
KHTMLはソースまで公開されている。
ただ、窓窓で利用する場合、デフォルトで窓窓に対応していて、
MPLだけど自由にsrcレベルで改変できるMozillaが、いちばん便利であると思うというだけなのです。


そう、nomina projectの目標とは、ひとつのタブブラウザを造ることではなく、
この世界にもっともっと多くのウェブブラウジングの形を産みだすことなのです。