つんでれが嫌いなつんでれなんていません

まあ自分が否定の強い人間だということは認めるとしても,
それが決して悪意によるものではないことは理解してほしい…
なんていう甘ったれた願望があるのは事実なのであって.

ただ,それしかあなたと言葉を交わす方法を知らないから.
そう,あなたとなかよくなりたいから,あなたを好きだからこそ
私はあなたを否定するのであって.


僕がつんでれ好きなのは,決して愛らしいとか,シンパシィとか,そういうのではないのであって.
つんでれというのはそれ自身が自己矛盾なのであって.
これほどのリアリティはなかなかないと思うんだ.

起承転結

道を歩いていたら,白い小鳥が落ちていた.
めずらしいので持って帰った.
とりあえずなにか飲ませてやろうと思った.
冷蔵庫を開けると野菜ジュースがあった.
少し飲んだ.ピィと鳴いた.
次の日も野菜ジュースがあった.
次の日も野菜ジュースだった.
だんだん元気になってきて嬉しい.
でも最近なんだかおかしい.
今日は1か月ぶりのおやすみだ.あさねぼう.
ぴぃぴぃぴぃ.おこされた.
なんだか紅いものがいた.
そうか金糸雀だったのか.

…たとえばこれはプロットというものだ.
あとになればなるほど具体的になっていく.

ある日帰宅中に白い小鳥を拾った.
冷蔵庫を開けた際に野菜ジュースが眼に入ったのでそれを飲ませ,
以後も飲ませつづけた.
久しぶりの休日,鳴き声で眼を覚ますと,紅いものが眼に入った.
それが金糸雀であったことを,そのとき初めて知った.

これはちょっとサマリーっぽい.
語彙を減らし,過程を廃し,結論のみを簡潔に.
結局さっきのいろいろは,この最後の「初めて」に集約されてしまっている.